おこぼれ.

安川サイコ《私言》のウェブ版。
by yskw315
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無題

くだらん被害妄想にのまれるのはまっぴらだ

自分で選んだくせに文句をたれるのは見苦しい

可哀想という言葉を言われるのも言うのも嫌いだ

なのに、なんでこんなに悲しいんだろう。
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by yskw315 | 2014-05-09 01:37

36回目の朝

小鳥のように甲高い声で朝を告げ、栗鼠のように軽々と飛び回って私を起こそうとする夏未に「あと30分」と粘って布団を被る。
今朝は大人しく諦めてくれるだろうか。
うつらうつらと目を開けずに気配を伺いつつ、しばらくしたいようにさせていると、彼女は諦めて階段をかけ降りていった。

二度目に覚醒したのはそれから1時間半後だった。
まどろみの沼に半身を浸したような状態で彼女の声を聞く。
そろそろ起きてやるか。

簡単に朝食を済ませ、シャワーを浴びる。
曇りガラスの向こうで小さい人影がいったり来たりしている。
たまに浴室のドアを開けては、私にシャンプーや石鹸の場所を指示する。
彼女がドアを開けるたびに湯気が揺れる。
石鹸を流して脱衣所に出ると、待ちわびていたようにバスタオルを手渡して居間に駆け出す。

タオルドライした髪のままで着替えて居間に戻る。
彼女はいつもよりもおめかしして、へんな体勢でテレビにかじりついている。
今のうちにと母も私も急いで身支度をする。
義理の兄は仏壇のある和室で数種の書類を手にして、父と打ち合わせをしている。

10時半には兄が迎えに来てしまう。
せっかちな兄に合わせて、少し前に靴を履いて庭で待つ。
リコリスが寂しげに最後の一輪を咲かせている。

白い車が門の前に止まった。
夏未の手を引いて車に乗り込む。
記憶よりもずっとくすんだ懐かしい街並みが通りすぎる。
先日このあたりを襲った猛烈な台風は、さまざまな残骸をこの下流の街に押し付けていった。
時折、土砂を飛ばしながら、郊外へと車を走らせる。
夏未は後部座席のまん中で、うとうとしかけている私にちょっかいをだす。

道はどんどん細くなっていき、いよいよすれ違えないほどの狭さになっている。
さびれて頼りないバス停のすぐ先で車が止まる。

我々が車を降りると、真新しい墓石のまわりにはすでに祖父母たちが集まっている。
うっすら赤みがかった花崗岩に、一字だけ「道」と彫られている。
とても見覚えのある字だった。

ユリの花の描かれた陶器の蓋が一度だけ開かれる。
病巣の分だけ左側にぽっかりと穴の空いた白い球体の上部が覗く。
紛れもなく姉のものだ。
義兄の手によって、コンクリートに囲まれたシェルターのような空間に納められ、平たい石で塞がれる。
夏未は今日おろしたての新しい髪留めをしきりに気にしている。

私は3番目に前に出る。
中学生の姉の書いた文字と対峙する。

『たどるべき「道」は、ここに続いていたの?』

心のなかで問いかけながら手を合わせる。
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by yskw315 | 2013-10-21 23:37

grue

とてもきれいな碧だった。
湖とも森ともいえない空間。
どちらかかもしれないし、どちらでもないかもしれない。
この風景に名前を付けようと、"さんずい"と"森"を並べて手のひらに書いてみる。
何かに似ているが思い出せない。
見上げると水面のさらに上空に水面があった。
刻々と流動している。
大樹から緑が溶け出して、境界はあやふやになりつつある。
木漏れ日が頼りなく蛇行しながら向かってくる。
記憶に沈んでいた火星の運河を渡っている。
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by yskw315 | 2013-10-09 15:26

無題

あふれてしまう。
一過性のものかもしれないし、永続的なものかもしれない。
得られる期待と失う絶望を天秤にかけても、無責任な可能性の中を泳いでいたい。
たどり着かなくてもいい。
溺れるのも悪くない。
苦しいけど気持ちいい。
進んでいるようで、きっと退化している。
今は気づかないふりをして、息の続く限り揺蕩っていたいのだ。
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by yskw315 | 2013-08-22 22:50

49

早い。
いや、遅い。

どちらにせよこの日本の風習は、
きっと少しずつ前を向いていくためのカリキュラムを兼ねている。

今日、また姪と二人で少し離れた大きな公園に行く。
辛い思いをさせたくなくて連れ出した、あの日のことは忘れられないだろうな。
でも、本当は自分も怖くて逃げたかったんだと思う。

ごめんね。
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by yskw315 | 2013-05-29 23:10

初夏

変わってゆける可能性と生命力に満ちている。
束の間のエメラルド。
そわそわして馬鹿みたいだ。
乱れている。
わかっている。
不完全で不安定なこの瞬間に乾杯しよう。
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by yskw315 | 2013-05-23 01:28

無題

いつか「マネージャー業だけはおすすめしない」と言っていた、
5つ先を行くあの人はあっという間に逝ってしまった。
本当にあっという間だった。
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by yskw315 | 2013-05-16 05:23

無題

姉のためにブルーハーツのベストを買う。

会いたい人にはすぐに会いにいかなくちゃならない。

6年前に教わったこと。

すべては限りのある中でのこと。

薔薇はまだ咲いているかな。
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by yskw315 | 2013-04-07 21:00

SNS

見守られている安心感
見られている不快感

無数の目と指先にさられているのに
本当は見えていない
本当は触れていない

一人だと思い知らされる瞬間
そんな瞬間に救われているところもあるという事実

錠剤を流し込んで横になったあの人に
今日がちゃんと訪れていますように
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by yskw315 | 2013-03-04 00:00

解凍。

放置しまくったココを唐突に解凍。
春がくるしね。
見てくれてなくていいんだ。

"Nothing's gonna change my world"を代弁したあの人の音楽は、
歳月がどんなに経っても鮮明にあの頃の情景を連れてくる。
幸せだったかはわからないけど、とても大切な日々。

たくさんの大事なものができて、
たくさんの大事なものを手放した。

それでも何も変わらない。
私は私を抱えて生きていくよ。
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by yskw315 | 2013-02-23 00:41


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